ゆみ
|
そう、神聖な時間。それでエネルギーがわいてくる。それから発声練習に入るの。
|
Q
|
お化粧は?
|
ゆみ
|
その前にちょっとだけ。声が整ったところで仕事の連絡をしたりする。それまでは電話には出ないことがある。声によくないので。
|
|
[ということで11時前のゆみさんへの電話はよくないようです]
|
Q
|
そしてそのあとに本格的な練習ですね。
|
ゆみ
|
そう。午前中ずうっと。ときには2時ぐらいまですることもある。そしてお昼のあとはまた夕方まで。ときには8時ぐらいまで。週に2回くらいピアニストと合わせてチェックしてもらう。だから、いつも大変なの。
|
Q
|
お昼は外ですか?
|
ゆみ
|
近くでたべることもあるけど、うちでつくる方が多い。
|
Q
|
お料理はなさるのですか?
|
ゆみ
|
お料理大好き! お料理大好き! 朝市に行って、顔色のいいお野菜を買うの。ぴちぴちしていて、買って買ってとおねだりしてくる野菜を。
|
Q
|
得意なお料理は?
|
ゆみ
|
・・・・・・そんなこと言ったって。いま忘れた。
|
|
[この質問、ヤボでした。あれが得意、これが得意なんて、はずかしくて言えないじゃないですか。でも何回かゆみさんの手料理をご馳走になった私は知っています。大きな赤ピーマンをオーヴンでやいて作るペペローニ、これはどんなレストランでも味わえない絶品です。それからパスタもジャガイモサラダも、残りものから作るチャーハンも]
|
Q
|
洋服などのお買物は?
|
ゆみ
|
それもダーイスキ! でも時間がないの。いつかものすごくナマケモノになって、すてきなお買物をタークサンしたい。そしておいしいものを食べにいって、大好きなお友達と、とりとめもないお話をタークサンしたい。でも時間がないの。
|
|
[突然、部屋の一角にかざってあったおはなを見て叫び出す]
|
ゆみ
|
お花がきれい。お花がきれい。お花ダーイスキ!
|
|
[大好きではなく、ダーイスキ!なのです]
|
Q
|
(音楽のこともうかがわねばとやや焦りつつ)音楽を続けていて楽しいとき、よかったと思われるのはどんなとき?
|
ゆみ
|
1つ1つのコンサートというよりは、1つのものに取り組んでいるといろいろな発見をするのね。音楽的なことも、歴史的なことも。それから、自分の中に感じることの発見がある。それが楽しい。生きていて、自分が言いたいものを持っていて、それを80から90パーセント表現できたと思えることもしあわせ。めったにないことだけど。
|
Q
|
逆に、辛いことは?
|
ゆみ
|
時間が足りないこと。歌うって、自分の可能性に対する挑戦なのね。時間がないとそれができないの。特に現代音楽は超技巧を強いられるから、エキサイティングだけれど、十分な時間がないと辛い。人間関係でも時間がないと圧力が強まるし。
|